アメリカの健康教育

海外事例

子どもたちの健康

子どもたちは皆愛情を与えられ、教育を受け、独立心を養い、自分を律して行く必要があるが、どの子どもたちも成長過程において健康に関連した問題にぶつかる危険性を持っている。例えば、アルコール、麻薬、反社会的な行動、攻撃的になったり、クラブ活動を行わなく健康問題を起こしたり。

「学習体験が健康的な行動への自発的な適応を促進する」のが健康教育である。

アメリカの健康教育プログラムは1960年代に健康教育は他の教科の一部に過ぎず、健康教育に携わる教師の資格が定めれていなかった。知識の獲得を評価するのが目標であり、日常の生活で理解し実践するものではなかった。当然、カリキュラムも統一性にかけていた。

健康教育の概要

アメリカの健康教育は、単独で保険教育として実施されている。8割以上の週において、小中高のいずれの学校種においても必修となっている。半数以上の小学校で50分の授業を毎学年9回以上実施することになっており、中高ではさらに配分時間が多い。

疾病予防管理センターが1995年に保険教育の学習目標である全国保険教育規準(NHES:National Health Education Standards)を定めた。8つの領域において、発達段階ごとに具体的な目標が定められている。6割以上の州が準拠しつつ、州独自に学習目標や内容を決定している。

【全国保険教育水準;NHES】

1.より良い健康のためのヘルスプロモーションと疾病予防に関する考え方を理解する

2.健康行動に影響を与える家族や仲間、文化、メディア、技術の影響について分析する

3.より良い健康のための情報や商品、サービスにアクセスする

4.より良い健康のために健康リスクを避けたり減らしたりする対人コミュニケーションスキルを使う

5.より良い健康のために意思決定のスキルを使う

6.より良い健康のために目標設定のスキルを使う

7.より良い健康のための行動を実践し、健康リスクを避けて減らす

8.自分や家族、コミュニティの健康を主張する(アドボカシーの能力)

そして、行動目標が発達段階に応じて示されている。例えば、5-8学年の基準3の行動目標は、

【行動目標(例)】

  1. 個人の保険行動に対するs帰任を自覚する重要性を説明するようになる
  2. 健康状態を明らかにするために、個人の健康評価の結果を分析するように成る
  3. 安全な行動と危険な行動を区別するように成る
  4. 個人及び家族の健康を改善維持するための方策を示すように成る
  5. 個人及び家族の健康のために、障害を防止し、安全を管理するための方策を作るように成る
  6. 危険な状況を避けたり、あるいは危険を減少させる方法を示すように成る
  7. ストレスマネジメントの方法を示すように成る

さらに、アメリカの教育の責任主体は基本的には州や州に権限を委託された学区にある。2002年に施行された初等中等教育改正(通称NCLB法)により、各公立学校の教育成果に応じて州及び学区に対して財政支援を実施している。

その中で、保険教育は体育とは独立して単独で実施されるのが一般である。保険教育における学習目標は全国保険教育規準において、幼稚園から発達段階に応じて示されている。これは州や学区単位ではなく、全米の学校を対象としている。

したがって、週によって取り扱う領域も様々である。暴力の防止、事故障害の防止、喫煙防止、飲酒薬物乱用防止、HIV予防、性感染症予防、性教育、避妊、栄養と食行動、フィットネス、感情と精神の健康、自殺防止、市の教育、環境と健康、日光と安全、応急処置、心肺蘇生、発育発達、歯と口の健康、免疫、予防接種、個人の健康法、消費者保険などである。

保険教育の取り組み例

例えば、ポートランドにある中等教育機関では、エモーショナル(感情)、ソーシャル(対人)、フィジカル(身体)、アカデミカル(学習・生活習慣)の4つの柱で取り組まれている。ストレスを上手く消化するために自分なりの対処方法を発表したり、感情のコントr−るやボディイメージ、怪我の防止についてだったり、飲酒喫煙薬物の防止について学んでいる。

発達段階に応じ知識だけではなく、意思決定や行動選択といったスキルを系統的に学ぶ。

Just Health Action

社会的、経済的、環境的、政治的条件から生じる健康の不平等をへらすことを提唱している組織である。健康の不平等を調査してドキュメント化し、インタラクティブなワークショップを主導している。プログラムは2時間から12週間100時間のコースまである。

作成するカリキュラムは、健康の社会的決定要因への理解と行動を起こすために必要なスキルを組み合わせている。これらは、幅広い教育環境で教えられている。

・中等学校および放課後プログラム

・学部および大学院コース

・地域医療従事者(プロモーター)

・地域保健センター

・保健所

JHAはワシントン州シアトルを拠点とする非営利団体である。カリキュラムの研究、開発、教育を支援するために専門家を募集し、論文の執筆や教育の開発に尽力した専門家で構成される諮問委員会がある。